2008.02.12 人のいる墓
墓を見てくるよ

人がいっぱいいる 
そんな墓を見てくるんだよ

花のない 水もない 
乾いた砂でできた墓を見てくるんだよ


死んだ後ぐらいどうして静かにしてやれないんだろうか   これほどの世界遺産を野放しにしてたまるか
墓なんて人が立ち入るべきものじゃないんだ   過去を理解するためさ 未来に生かさなくてはな
他人の墓を写真に収めて嬉しいのだろうか   嬉しいに決まってる かつての栄光 誉れ わからないのか


僕は彼らのようにはなりたくない
理解しようともしないで 
せめて せめてもう少し小さければ...そんなことを




因果応報 太陽は今日も沈み 
その墓の前には 常に人がいた
2008.02.11 影と馬鈴薯2
かわいそうです
僕はかわいそうです
ずっと自分でありたかった
そう 学校の先生なんかが言いそうだ
かけがえのない僕
一度しかない人生
無限大の可能性だなんて


無責任だ
馬鈴薯の形は様々あれど
僕たちから見たらなんら区別はつかないし
最後に辿る道になんの違いがあるんだろう


僕は今そんなことを考えているのです
僕だけの部屋で床に臥して
僕だけの時間が頭の中で創りだされる
そう 妄想

あと一時間もしたら手前の扉が開いて
みんながやって来る
心配してるんだ 僕のことをみんな
そして僕を励まそうと必死に楽しませようと
そう 妄想


影となって喰われるか
馬鈴薯のまま腐るか
みんなみんな みんなじゃないんだよ
みんな みんなだけのものじゃないんだよ
みんなはみんなでもないし他の誰かでもない
みんな みんな 影と馬鈴薯

2008.02.10 影と馬鈴薯
僕にはどこに行くにも一緒の友達がいた
そいつは僕と違って頭が良くて
運動もできて腕っぷしが強くて
でもそんなことは鼻にもかけず
いつも明るくてそいつといる奴はみんな笑っていた
僕はそんな奴が友達だってことを誇りにしていた
僕たちは友達 むしろそのことが当時の僕の全てだった


だけどいつからだろう
そいつ元気が無くなっていて
最初はずっと心配してたんだ
僕もみんなも
何をしててもそいつのことを考えていた
だけどいつからか気にもとめなくなっちゃった


そんで そんである日とうとう死んだって
知らされた 葬式ももう終わっちゃったって
僕はどんな気持ちだったと思う?
悲しいとか悔しいとか情けないとか思いもしなかった
僕は僕なんだって 素直にね そう思えたんだ


彼は僕の影で 僕が元気になればなるほど弱っちゃう
其れは当たり前なんだ 残念だけどね
それからの僕はそりゃ頼られていたさ
みんな僕が友達だってことを自慢したりして
僕は生まれ変わった 


だけどいつからだろう
僕元気が無くなっていて
今はもう立つこともできなくなっちゃった
ほらまた剥がれていくんだ
そして肥やしになる
当たり前なんだね 僕はみんなの影だから
みんな誰かの影だから
今は違ってもいつか きっと影になるから
うれしいな うれしいな うれしいな うれしいな
2008.02.09 鳥が飛んで
死んだと思っていた鳥が

まだ生きていた


今日の一歩を諦めて
また明日へとつなぐ


死ぬ予定だったはずの鳥が

また生き延びてしまった

つまり どういうこと?
人生の詰まり

つまり どういうこと?
詰まりは取り除かれる

つまり どういうこと?
放られる 知らない場所に

つまり どういうこと?
また流れ出す

つまり どういうこと?
違えども繰り返される

つまり どういうこと?
消えた 生まれた

つまり どういうこと?
悩んだ 泣いた

つまり どういうこと?
走った 滑って転んだ

つまり どういうこと?
笑った 嬉しかった

つまり どういうこと?
病んだ 死んだ

つまり どういうこと?
いた 確かにいた

つまり どういうこと?
無駄じゃなかった

つまり どういうこと?
決して無駄なんかじゃなかった






つまりは とどのつまり
自分でそう言えるなら まだいい


そうして あなたは行った。

行ってしまった。





昨日の夜から 白い雪が舞って
今はこの星の上で 冷たく固まっている。

土に塗れて くたばってしまいそうだ。
倒れて 眠ってしまいたかった。
見上げた世界は 捨てられた匂いがした。